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プロジェクト

コロナ禍でのオンライン授業・会議を機に、学内業務DX化が加速。ChatGPTを駆使した大学運営のさらなる効率化を目指し、法人GAIでPoCを実施。

駒澤大学

総合情報センター 情報ネットワーク課 インフラ係 武田 享也 様

  • 官公庁・非営利・大学
  • 法務・総務

駒澤大学は、一昨年開校140周年を迎えました。仏教の教えと禅の精神を根幹に持ち、時代を超えて学生の自己形成と学問研究を両立する「行学一如」(自己形成を目指す『行』と学問研究である『学』は一体であるという意味)」を目指しています。コロナ禍で実施されたオンライン授業の取り組みは、オンラインとリアルの双方を駆使した学びの場の創出と、授業の進め方の多様化につながり、大学運営の面では組織のあり方や業務の効率化を加速させる契機となりました。

今回は学内の情報システム部門で業務DX推進を担当され、2023年5月の法人GAI導入をリードされた総合情報センター 情報ネットワーク課 インフラ係の武田 享也様に、大学運営における法人GAI活用についてお話を伺いました。

  1. 課題

    コロナ禍をきっかけに大学運営のデジタル化が加速。オンライン授業の導入等、新たな取り組みを進める一方で、時間創出のため業務効率化への具体的施策が求められる。
    特に1つの会議で2時間以上を要する議事録作成の工数に課題を感じていた。

  2. 解決策

    情報セキュリティ面でのリスクをクリアしたChatGPT環境を求め、PoCを実施するシステムとして「法人GAI」を採用。業務負担の大きかった議事録の省力化を検証。

  3. 効果

    特定業務の作業を補助するプロンプトをテンプレート化し、手作業で数時間かけていた作業を1時間以内に圧縮することに成功した。
    法人GAI導入でさらなる大学運営の効率化をはかり、デジタル時代に適応した大学ブランディングを進めていく。

ISSUE

課題

コロナ禍をきっかけに大学運営のデジタル化が加速。オンライン授業の導入等、新たな取り組みを進める一方で、時間創出のため業務効率化への具体的施策が求められる。
特に1つの会議で2時間以上を要する議事録作成の工数に課題を感じていた。

本学は現在、デジタル改革を進めています。私が所属している部門は、全学のシステムやネットワークの管理を担当しており、コロナ禍によるオンライン授業の導入を機に、デジタルを活用した教育・研究活動・大学運営がより求められるようになりました。具体的な取り組みとしては、授業や入学者選抜方法の見直し、環境や制度の整備、そして大学運営の効率化などが挙げられます。

これら全方位的な改革を進めるには相応の業務が発生し、時間も必要です。一方で、学生への対応を最優先し、職員のワークライフバランスも重視する必要があります。よって、従来の業務をどう効率よく、時間を圧縮して進めるかが喫緊の課題でした。

学内では常に様々な会議が開催されており、そのすべてが議事録にまとめられ、関係者に共有されています。一般企業では要点を要約するだけの場合もありますが、本学では基本的に「読めば全容がわかる」ように、“記録重視”の逐語録スタイルをとっています。自動文字起こしシステムを用いて文字起こしをした後、手作業で修正するため、これまでは1つの会議をまとめるのに約2時間以上を要していました。特に文字起こしの際の誤変換の修正や文体の統一、ケバ取りに手間がかかっていました。

APPROACH

解決策

情報セキュリティ面でのリスクをクリアしたChatGPT環境を求め、PoCを実施するシステムとして「法人GAI」を採用。業務負担の大きかった議事録の省力化を検証。

大学として限られたリソースでDXを推進していくためにも、業務を効率化するための手段を模索していました。ChatGPTに関しては、サービスリリース当初からその機能性に注目しており、業務への導入を検討していました。
特に、先述した議事録作成では、後日読み返した際に理解しやすいようにそのまま文字起こしをするのではなく、書き言葉への修正や重複した発言の除外、わかりやすい表現への言い換えなどを行っているのでこの業務へのChatGPTの活用はかなり期待をしていました。

ただ、学内には多くの機密情報を保有していますので、セキュリティ面での懸念は第一にありました。そこで、入力したデータが学習利用されず、セキュリティ機能が充実している「法人GAI」を採用しました。

IMPACT

効果

特定業務の作業を補助するプロンプトをテンプレート化し、手作業で数時間かけていた作業を1時間以内に圧縮することに成功した。
法人GAI導入でさらなる大学運営の効率化をはかり、デジタル時代に適応した大学ブランディングを進めていく。

「法人GAI」により、業務効率が大幅に改善されました。議事録作成では、「法人GAI」がテキストの修正を行っています。たとえば、文体を統一したり、会話中の「えー」、「あー」などの繋ぎ言葉を削除してくれるため、作業時間を大幅に短縮できています。その結果、2時間以上かかっていた長い会議の議事録でも、作業時間は1時間以内に収まるようになりました。
またこのような効果を得るためにはプロンプトを工夫して指示を出す必要がありますが、プロンプトテンプレートの活用により、プロンプトを書く必要がなく誰でも求めている回答結果が得られる機能が便利です。

▼法人GAIの「プロンプトテンプレート」でケバ取りを行っている様子▼

今後は文章作成が多い広報部門での活用も検討しています。広報の企画制作やアイデア出しで「法人GAI」が有効活用できる可能性を、大いに感じています。学内での活用を広げていくにあたり、さらに精度の高いアウトプットを法人GAIに期待しています。たとえば、学内の組織図をあらかじめ読み込ませることで、学部・部署名を認識した上で議事録を作成したり、CSVやPDFデータと連携した作業が行えるといいですね。

法人GAIをはじめとする最新技術の導入で、デジタル時代に適応した駒澤大学のイメージを強く押し出していきたいと考えています。

*²独自データの連携は、10月の法人GAIアップデートにより可能となっています。

駒澤大学

駒澤大学は、1882年に麻布北日ケ窪(いまの六本木ヒルズ辺り)に「曹洞宗大学林専門本校」として開校されてから140年余りに及ぶ長い歴史と豊かな伝統を持つ私立大学です。仏教の教えと善の精神を建学の理念、教育・研究の基本としています。様々な学問を深く広く探求することを通して、智慧を磨き慈悲の心を育みながら自己を陶冶(とうや)していく場となることを目指しています。

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    総合情報センター 情報ネットワーク課 インフラ係

    武田 享也

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