デンカが挑む「1,000に3つ」の新規事業成功の壁:生成AIは、若手の「30年の経験」を飛び越えた発想が可能になるか? ~4,000人の熱量が支える、0.3%への挑戦~

デンカ株式会社
デジタル戦略部長 日本コンクリート工学会フェロー 盛岡 実 様
デジタル戦略部 DX支援課 早坂 真貴 様
「新規事業の成功確率は、1,000に3つ」
これは、多くの企業にとって「常識」かもしれません。しかし、もしその0.3%の壁に、本気で「仕組み」をもって挑もうとしている会社があることはご存じでしょうか。
日本を代表する総合化学メーカー、デンカ株式会社。同社では今、驚くべきスピードでAI活用が浸透しています。 全社約4,000人に対し、約350人(本年度中に400名へ拡張の見込み)の従業員が生成AIを活用しています。これは2030年のMicrosoft 365 Copilot(以下Copilotと表記)利用1,000人という計画を大幅に前倒しして推進している状況です。
この動きのなか、今まさに動き出した「本丸」とも言えるプロジェクトがあります。 それが、「時間・知識・経験を飛び越える! 若手がベテランと同じ仕事ができる!」をコンセプトに掲げた、生成AIを活用した新規事業開発プロジェクトです。
化学業界特有の「知識・経験・人脈」という分厚い壁。 ベテランでさえ「考えたこともない」と驚くアイデアを、AIはいかにして生み出したのか? そして、若手は本当に「30年の経験」を飛び越えることができるのか?
0.3%の壁に挑むデンカのダイナミックな挑戦の軌跡を、プロジェクト関係者の熱い言葉とともにお届けします。
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課題
・化学業界特有の「知識・経験・人脈」依存で、若手が実現性のあるアイデアの創出が難しかった。
・ベテランは経験が豊富な一方で固定概念に縛られ、新規性の高いアイデアが出にくくなっていた。
・過去アイデアの重複提案が頻発し、アイディエーションの効率が低下していた。 -
解決策
・「生成AIで30年の経験を飛び越える」をコンセプトに専門家チームを結成。
・新規事業開発における暗黙知を言語化し、材料定義・市場条件・既出アイデアの除外など多段階の思考プロセスをプロンプト化してAIに実装。 -
効果
・ベテランでも思いつかないアイデアが多数創出され、固定概念を超えた発想が可能に。
・新規事業のアイデアを高精度かつ素早く創出する仕組みが確立され、全社の横展開やクロスセリングへの応用を検討。
課題
・化学業界特有の「知識・経験・人脈」依存で、若手が実現性のあるアイデアの創出が難しかった。
・ベテランは経験が豊富な一方で固定概念に縛られ、新規性の高いアイデアが出にくくなっていた。
・過去アイデアの重複提案が頻発し、アイディエーションの効率が低下していた。

デンカのDXと「新規事業創出」の現在地
総合化学メーカーの「現在」とデジタル戦略部の「ミッション」
デンカ株式会社は、電子・先端プロダクツ、ライフイノベーションなど4部門を軸に、世界を舞台に事業を展開する総合化学メーカーです(2025年3月期連結売上高 約4,002億円)。
この巨大組織のDXを牽引するのが、盛岡氏率いる「デジタル戦略部」。 同部は「Denka Digital Transformation(DDX)」と銘打った全社的な業務変革を推進しており、そのミッションは明確です。
デジタル戦略部全体の目標の下、DX支援課は特に以下のミッションを担います。
① 全体最適化の推進: 部分最適化を抑止し、成果を「1→10→100」にスケールさせます。
② 投資対効果の最大化: 標準化を推進し、二重・三重投資を抑制。「最小の投資・最短の期間で、最大の効果」を追求します。
③ DX人財の育成・活用: DDXを実現するための人財を育成し、活用します。
盛岡氏は、このミッションを遂行する上で重要なDXの「勘所」について、熱を込めてこう語ります。
「DXは、どれだけ『ぶっ飛べますか?』が重要だと考えています。例えば、工場の歩留まりを95%から97%に改善するような活動も非常に重要ですが、それは他の手段でもできてしまう。私が考えるDXの真の活躍の場は、もっと『ぶっ飛び代』が大きい領域なのです。」
なぜ今、DX部門が「新規事業開発」なのか?

盛岡氏が語る「ぶっ飛び代」が最も大きい領域。それこそが「新規事業開発」でした。
「事業の成功確率は1,000に3つ(0.3%)と言われる世界です。これこそ、DXの出番ではないかと考えました。」
これまでデジタル戦略部が、新規事業の創出活動に直接関与したことは一度もありません。 従来、デンカにおける新規事業開発は、専門の部が自社リソースを中心に推進してきました。
ですが、会社全体としては、まさにこの「新規事業創出」に全力を注いでいる状況があったのです。 3年ほど前、デンカは経営の舵を大きく切り、CVCを設立。2030年までに1億ドルのベンチャー投資枠を設定しました。 かつて数名だった「新規事業開発」は、イノベーションセンターや研究統括部、知的財産部までを傘下に収める「新事業開発部門」へと発展していました。
全社が「新規事業創出」という大きな目標に向かう中、デジタル戦略部がこれまで関与してこなかった領域にこそ、DXの活路がある。盛岡氏はそう確信します。
「この状況を見て、デジタル戦略部の発案で、生成AIを活用した新規事業のアイディエーションを事業部門に提案しました。そして、一体となった活動を具現化しようと決めたのです。」
「1,000に3つ」と言われる世界で、いかに効率的にアイディアを創出し、短時間で事業の可能性を広げられるか。デンカのデジタル戦略部による、前例のない挑戦が始まりました。
従来の新規事業開発が直面していた「経験と時間の壁」

プロジェクトを発案した盛岡氏には、従来の新規事業開発プロセスに対する強い課題意識がありました。 それは「化学業界特有の構造」と「時間の非効率性」です。
課題①:化学業界の「知識・経験・人脈」という参入障壁
「化学工業の世界というのは、結局のところ、知識・経験・人脈がすべてなんです。営業も技術も。だから、なかなか若い人がすぐに活躍できません。」(盛岡氏)
この構造は、新規事業のアイディエーションにおいても根深い課題を生んでいました。 「発想が柔らかい」という理由で若手に期待がかかる一方で、ベースとなる知識と経験がなければ、実現性の高いアイデアは生まれないのです。
「『月に自転車で行けたらいいな』みたいなアイデアは誰でも言えますが、実現性が全くない。ベースの知識と経験がないと、具体的な実現性の高いアイデアは出せないのです。」(盛岡氏)
ベテランの頭の中にある暗黙知がアイデアの質を左右します。そして若手は、それをキャッチアップするために膨大な時間を要する。この「属人化」こそが、組織的なアイデア創出のボトルネックでした。
課題②:ベテランの「発想の硬直化」と「ナレッジ共有の欠如による重複提案」
一方で、その貴重な「知識・経験」を持つベテラン自身も、別の課題に直面していました。 「ベテランほど、過去の経験や既存知に縛られがちで、固定概念がある」と盛岡氏は指摘します。 特に、今回のプロジェクト対象となった事業は何十年も続いており、現場は「アイデアが出し尽くされて枯渇している」と感じていたのです。
さらに、過去に検討されたアイデアが時間を置いて再び別の担当者から提案される問題も頻発していました。ナレッジ共有の欠如による、重複提案は労力の無駄になりかねません。 「時間と労力をかけてアイデアを出して社内で発表してみたら、『そのアイデア、過去に検討済みだよ』と言われてしまう。これは、若手が筋の良いアイデアを出しにくいという課題と、表裏一体でした。」
こうした状況を解消し、誰もが自律的に成果を出せる環境を整えるために、生成AIの活用が重要だと盛岡氏は強調します。
解決策
・「生成AIで30年の経験を飛び越える」をコンセプトに専門家チームを結成。
・新規事業開発における暗黙知を言語化し、材料定義・市場条件・既出アイデアの除外など多段階の思考プロセスをプロンプト化してAIに実装。
「時間・知識・経験を飛び越える」ためのプロジェクト発足

これらの根深い課題を解決するため、盛岡氏が掲げたプロジェクトのコンセプトは、極めて明確です。
「生成AIで30年の知識・経験を飛び越えろ!」

「生成AIを活用すれば、知識や経験の浅いメンバーでも、ベテランと同等の仕事を実現できる可能性があります。若手がベテランと同じパフォーマンスでアイディエーションができるようになれば、それは30年の時間を飛び越えた効率化が可能になる。その発想が起点でした。」(盛岡氏)
ベテランの「固定概念」や「経験の縛り」という限界を超える。 同時に、若手の「知識・経験不足」を補う。 この二律背反に見える課題を、生成AIで同時に解決しようという壮大な構想でした。
プロジェクト成功の「肝」:部門横断の専門家チームをどう集めるか

構想は壮大ですが、実行は容易ではありません。 盛岡氏の上司(現・取締役常務)は、プロジェクト発足時にその核心を突いていました。 「上司は最初から『これ、絶対にチームビルディングが大事だから。専門家チームで集まらなきゃダメだ』と言っていました。素人が集まってやってもダメなんです。」(盛岡氏)
この部門横断の専門家チームは、以下で構成されます。
① 事業部:対象事業の「技術」と「営業」のプロ。
② デジタル戦略部(DX/ITのプロ):DXの知見(盛岡氏)と、環境整備・ITの知見(早坂氏)を持つ。
③ ギブリー(AIのプロ):生成AIへの的確な指示出し(プロンプト)を支援するプロ。
「このプロジェクトの『肝』は、事業部門から技術と営業のキーマンに参加してもらうことでした。それができないと、対象材料の定義もできなければ、AIに考えさせたアイデアの評価も正しくできない。単なる情報のお遊びになってしまうだけでなく、結果、プロンプトの磨き込みもできません。」(盛岡氏)
この専門家チームの結成は、プロジェクト最大の難関でした。 「集めるのは本当に大変でした」と盛岡氏は振り返ります。事業部門長も役員であるため、盛岡氏が直接、役員の元へ説明とお願いをしました。 「『営業のプロと技術のプロを出してください』と直談判して、チームビルディングを実現したのです。」
事業部の「プロ」であるベテランと若手を巻き込み、デジタル戦略部がファシリテートし、AIのプロがそれを技術で支える。 前例のないプロジェクト体制が、こうして構築されたのです。
なぜギブリーだったのか?:AIの「プロ」が加わった理由

部門横断の専門家チームの一角を担うAIの専門家として、デンカは外部パートナーのギブリーを選定しました。 その背景には、今回の新規事業プロジェクトが始まる以前からの、深い信頼関係があります。
ギブリーは、常駐型の生成AI相談窓口として全社的なAI活用推進を支援しており、すでにデンカ社内で高い実績を上げていました。 この支援が、全社1,000人規模を目指すAI活用(前述)の土壌を耕す原動力の一つとなっていたのです。 デンカの業務事情への理解や、デンカ社員から信頼される存在であることは、この時点で実証済みでした。
今回の「1,000に3つ」という難題に挑むにあたり、既に構築されている信頼関係が土台となりました。
「弊社の事情にも精通していましたし、プロンプト改善ノウハウも豊富でした。Copilotに限らず、幅広いAIの知識で『デンカにとっての最適解』を提案してくれる。ベンダーロックインではなく、リクエストにフィットさせてくれるという信頼感がありました。」(早坂氏)
さらに、盛岡氏が当初懸念していた「化学メーカー業界をAIパートナーが理解できるか」という点も、ギブリーはクリアします。
「正直、最初はギブリーさんがデンカの事業(化学)をそんなに早く理解できると思っていなかった。我々(デジタル戦略部)が間に入って通訳が必要だと思っていましたが、事業部のプロが言うことを、ギブリーさんは『こういうことですね』とすぐにさっと理解して、プロンプトに落とし込んでいく。そのスピードと『引き出し力』はすごかったです。」(盛岡氏)
「プロンプトをただ作るのではなく、AIに入れ込むために必要な情報を、事業部からうまい感じに引き出してくれるのが、本当に助かりました。」(早坂氏)
デンカの「事業部のプロ」と、ギブリーという「AIのプロ」が加わり、プロジェクトは本格的に始動しました。
【実践プロセス】既存事業から新用途を掘り起こすAI活用術

プロジェクトの目的は、既存事業の周辺領域で新しい用途を見つけ出すこと。盛岡氏はこれを「染み出しアイディエーション」と呼んでいます。

「飛び地のアイデア(全くの新領域)は、人の頭でも出せますが、自社に経験値がないため筋のよいものか判断が難しいです。しかし『染み出し(既存事業周辺)』であれば、我々は100年の歴史を持つプロなので、アイデアの判定も、材料の定義も、自分たちで正確にできる。この領域をAIでやることこそが、最も早く成果につながると考えました。」
このプロジェクトの核心は、ベテラン社員が頭の中で行っている複雑な思考プロセスを言語化し、AIが実行可能なプロンプト(指示書)へと落とし込むことにありました。 チームは、膨大な情報から有望なアイデアを抽出するために、段階的に条件を厳格化し、候補を絞り込んでいくプロセスを設計しました。

ステップ①:ハルシネーションの排除(材料の正しい定義)
まず最初に行われたのは、思考の出発点となる「材料定義」の修正です。 プロジェクト開始早々、AIは「〇〇樹脂は耐候性に優れる」と回答しました。しかし、事業部のプロたちは即座に「いや、〇〇樹脂は耐候性なんか高くない」と否定。AIがもっともらしい嘘をつく「ハルシネーション」が起きていたのです。
チームは、プロの知見に基づき「材料の機能や特徴」を正確に言語化し、プロンプトとしてAIに学習させることで、誤った前提に基づくアイデア生成を根元から断ち切りました。
ステップ②:事業スコープとのギャップ解消(コスト・市場規模)
次に、営業的な視点を取り入れました。どんなに優れた技術的アイデアでも、ビジネスとして成立しなければ意味がありません。 そこで、「許容コスト」や「市場規模」といった具体的な数値を指示として追加。
「人間の頭でこれをやろうとすると、あちらを立てればこちらが立たず、というトレードオフが発生します。しかし、AIは盛り込みたい要件をプロンプトで表現すれば、一気に解決してくれる。これこそ生成AIだからこそできる作業です。」(盛岡氏)
ステップ③:過去に挙がったアイデアの重複排除
長年の歴史がある事業ほど、「そのアイデアは昔やった」という徒労が起きがちです。 これを防ぐため、デンカが構築した「横断検索システム」を活用し、過去の技術レポートや検討資料から「既出のアイデアリスト」を抽出。これを「除外リスト」としてプロンプトに組み込むことで、「過去に挙がったアイデアの排除」を効率化しました。
ステップ④:ベンチマークとの比較優位性評価
最後に、創出されたアイデアが競合に勝てるかどうかを検証します。 「事業部のメンバーは常に市場での勝算をシビアに問います。『で、それ本当に売れるの?』『ライバルと比べて勝てるの?』と。」(盛岡氏)
チームは単なるアイディエーションに留まらず、Copilotのディープリサーチ機能などを活用し、「ベンチマークとの比較・優位性」の評価までをAIに実行させました。
こうして、「思考プロセスの言語化」と「プロンプトによる多段階のフィルタリング」を経ることで、AIはベテラン社員も驚く「質の高いアイデア」を生み出すに至ったのです。
効果
・ベテランでも思いつかないアイデアが多数創出され、固定概念を超えた発想が可能に。
・新規事業のアイデアを高精度かつ素早く創出する仕組みが確立され、全社の横展開やクロスセリングへの応用を検討。
成果とブレークスルー:「35年選手」が驚いたアイデアの質

約2ヶ月にわたる専門家チームでの濃密なセッション。その成果は、ベテランの想像を超えるものでした。
成果①:35年選手も「考えたことがない」アイデアの創出
「例えば、ある樹脂のアイディエーションをやったとき、出てきたアイデアの半分は、その道35年の大ベテランが考えても思いつかなかったアイデアでした。」(盛岡氏)
それは、AIがベテランの「固定概念」や「経験の縛り」をいとも簡単に飛び越えた瞬間です。
「ベテランほど、この結果に脅威を感じているようでした。『えっ、俺が今まで考えたこともないのが出てくる』と言います。逆に若い人は『へぇ、出してきたんだ』とピンと来ていない(笑)。長年、その事業の難しさを知っている人ほど、このすごさが分かるんです。」(盛岡氏)
さらに、創出されたアイデアは、既存の思考の範疇を超えているがゆえに、即座には良し悪しが判断できない「判定不能」な領域にありました。
「ここまで制約条件をかけて出てきたアイデアは、彼らが今まで触れたことのない領域のものばかり。だから、そのアイデアがいけるのか、いけないのかさえ、感覚的に『判定不能』なんです。」(盛岡氏)
「判定不能」とは失敗ではなく、既存の枠を超えた「質の高い新規性」の証拠です。 プロジェクトは現在、これらの有望なアイデアについて、より詳細な調査を行い「深掘り」するフェーズへと移行しています。
「これを人の頭で考えていたら、1年経っても2年経っても、このレベルのアイディエーションはできなかったでしょう。アイディエーションのスピード感は圧倒的です。」(盛岡氏)
成果②:「型」の完成と、自走できる体制へのサポート
プロジェクトは単発のアイディエーションで終わらず、再現可能な「型(テンプレート)」を残します。
「プロンプト作成にとどまらず、メンバーが自走できる体制へのサポートまでしてもらえたと感じています。1つの空手の『型』ができた。これが次の展開につながります。」(早坂氏)
盛岡氏は、この「型」こそが、冒頭に掲げたコンセプト「若手がベテランと同じ仕事ができる」を実現する第一歩だと確信しています。
今後の展望:「20の研究部」へ、そして「クロスセリング」へ

専門家チームが作り上げた「型」は、今、全社へと展開されようとしています。
「デンカには研究部が20あります。まずは、これらの研究部に今回の取り組みを報告し、横展開を図ります。テンプレートがあるので、固有名詞を書き換えれば、すぐにでも実行できるはずです。
すでに具体的な引き合いも来ています。『合成繊維の製造技術と、新しい素材を組み合わせたアイディエーションをやりたい』といった反応がすでに来ているんです。」(盛岡氏)
盛岡氏の視線は、さらにその先、事業領域をまたがった「クロスセリング」のアイディエーションにも向いています。
「今回の『型』を発展させれば、事業領域をまたがったクロスセリングのアイディエーションや、さらに先の『飛び地』への展開も検討できると考えています。」(盛岡氏)
「1,000に3つ」の壁に、生成AIと部門横断の専門家チームという武器で挑んだデンカのDX。 それは、ベテランの「暗黙知」を「形式知(プロンプト)」へと変換し、若手が「30年の時間」を飛び越えるための、壮大な仕組みづくりの序章に過ぎないのです。 同社の挑戦は、化学業界、いや、日本の製造業全体が抱える「経験の継承」と「イノベーションのジレンマ」という課題に、一つの解を提示しています。
AIイネーブルメント支援のご案内

株式会社ギブリーでは、組織のAI活用を「検討」「導入」「普及・定着」から、最終的な「変革・事業創出」へと導くためのロードマップに基づき、企業の変革を支援しています。
本レポートでご紹介したデンカ株式会社様の事例は、単なるツールの導入や定着の枠を超え、新たなビジネスを生み出す実践事例です。
デンカ様のように、「AI活用」を業務効率化の手段に留めず、「新規事業創出」や「ビジネスモデル変革」といった経営課題の解決につなげたいとお考えの企業様へ。 ギブリーは、戦略設計から技術基盤の構築、そして現場での実装に至るまで、事業変革の実現に必要な全領域を包括的にご支援いたします。
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・AI活用を「個人の効率化」から「組織の成果(売上・利益)」へ昇華させたい
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このようなお考えの企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。貴社の現在地から「変革」へと至る、最適なロードマップをご提案いたします。
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デンカ株式会社
デンカ株式会社は、1915年の創業以来、100年を超える技術と経験を基盤に、化学の力で社会課題の解決に挑み続けてきた総合化学メーカーです。電子・先端プロダクツ、ライフイノベーションなど多領域で事業を展開し、世界の暮らしと産業を支えています。同社は「Denka Digital Transformation(DDX)」のもと、業務効率化にとどまらない、価値創造型のデジタル変革を推進。近年では、全社的な生成AI活用の加速に加え、新規事業開発におけるAI活用にも本格着手し、若手がベテランと同等の成果を出せる仕組みづくりによって、持続的な成長とイノベーション創出を目指しています。
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