【9月3日実施|ギブリー主催・日本マイクロソフト社協力】
生成AI最新情報とビジネス活用事例を知る
第7回「Givery GAI Meetup for Leaders」イベントレポート
~住友商事登壇 『Microsoft 365 Copilot』 全社9000ライセンスの利活用への取組を紹介~
生成AIなどの最新テクノロジーを活用して企業のDXを支援する株式会社ギブリー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:井手高志、以下当社)は、9月3日(火)に日本マイクロソフト品川本社で、7回目となる「Givery GAI Meetup for Leaders」を開催しました。
当イベントは、生成AIについての最新情報とビジネス活用事例の共有を目的としており、これまでも大手企業を中心に、様々な業界の経営者やDX推進担当者の方々にご参加いただいております。今回も講演後のMeet-upでは、参加者による交流と活発な意見交換が行われました。以下に、イベントの概要をお知らせいたします。
イベント実施背景
当社はChatGPT活用プラットフォーム「法人GAI」の提供や生成AIのコンサルティング、研修を通じて、これまで500社以上の企業・行政機関で生成AIの導入・活用を支援してきました。本イベントは、それらの実績をもとに、生成AI技術の最新情報や、企業が取り組む業務DX化推進のための具体的な方策をご紹介するものです。
最新技術やサービスの情報、事例紹介による情報提供の他、各企業のDX担当者同士で交流を深める場としても活用されています。なお、「Givery GAI Meetup for Leaders」は、昨年9月から定期的に行われており、今回で7回目の開催となっております。
イベント概要
今回のメイントピックとなるトークセッションのゲストには、住友商事株式会社(以下、住友商事)から、IT企画推進部 インフラシステム第二チーム ラインリーダーの伊庭甫様にご登壇いただきました。
国内でも有数の規模で早期にMicrosoft社の提供する生成AIサービス「Microsoft 365 Copilot」を導入・活用している同社に対し、どのような経緯で全社展開に至ったのか、そして全社展開までにはどんな壁があったのか、それら課題の解決方法も含めて、Copilotの導入・活用の最新知見をお話しいただきました。生成AI活用の実例としてはもとより、これから生成AIを導入したいと考えている企業様にとって、非常に学びのあるセッションとなりました。
このほか、冒頭では当社取締役「法人GAI」事業統括の山川雄志による開会の挨拶、そして当社執行役員の長目拓也により生成AI業界の最新動向の解説と、ギブリーの生成AIソリューションをご紹介しました。
また、日本マイクロソフト株式会社のパートナー事業本部 クラウドパートナー開発本部 シニアビジネスディベロップメントマネージャーの矢ヶ部大海氏からは、「Microsoft 365 Copilot」の概要と活用事例についてご紹介いただきました。
イベントの最後には、参加者同士によるMeet-upが行われ、和やかな雰囲気の中で活発な交流がありました。
実施内容
①トークセッション「住友商事の『Microsoft 365 Copilot』 全社9000ライセンスの利活用に向けた第一歩」
ゲスト講演のトークセッションでは、住友商事株式会社から伊庭 甫様をお迎えし、同社における「Microsoft 365 Copilot」全社展開までの取り組みについてお話しいただきました。以下に、セッション内容のハイライトをご紹介いたします。
1919年に創業し、今年で105年目を迎える住友商事は、総合商社として多岐に渡る事業を展開してきました。特に、昨今では事業投資に力を入れており、日本で言うとスーパーマーケットのサミット、海外では青果事業のファイフスや、タイヤ流通のTBCなど、様々な会社に投資を行っております。直近の3か年は構造改革に努め、今年からNo1事業群を作り出すべく、大きく攻めに転じています。そのような中でも、規模の大きな会社ゆえ、様々なペーパーワークやルーティンワークから逃れることができません。所属するIT企画推進部は、そうした日々の負担を生成AIを活用して軽減し、社員がクリエイティブな業務に集中できる環境を作ることをミッションとしています。
デジタルやAIの活用をより一層推進していく上で、2023年4月から、「生成AI活用ワーキンググループ」という組織が立ち上がりました。これは住友商事内を横断する組織であり、「生成AIを用いた既存事業の高度化」と、「経営のデジタル化」をミッションとしております。「Microsoft 365 Copilot」の全社展開は、この「生成AIワーキンググループ」による、取り組みの1つです。同サービスは、アーリーアクセスプログラム*¹の段階から利用しており、「議事録の作成」や「メールの要約」などの汎用業務の効率化に寄与していたため、現在では約9000ライセンスの購入を行い、日々の業務の効率化に努めております。
しかし、「Copilotを使わなくても仕事は進む」という点がCopilotの定着を阻んでいました。現状、Copilotは「使えば自動で成果を出してくれる万能ツール」ではありません。「Copilot(副操縦士)」という名前の通り、人間との協働で初めて成果が出るツールです。高すぎた期待度を調整し、効果的なCopilotの使い方を広める必要がありました。
Copilotの全社展開・定着は未だ道半ばですが、ギブリー様の支援もあり、日々着実に進んでいっています。今後も生成AIによってさらなる業務時間削減を進め、社員がルーティンワークやペーパーワークから解放される日を目指します。
*¹:2023年5月に発表された、Microsoft 365 Copilotにおける招待制の有償プレビュー本トークセッションの詳細はイベントレポートとして公開しております。
ご興味がございましたら、ぜひ以下URLよりダウンロードいただけますと幸いです。
▶ダウンロードはこちら:https://gomana.ai/download/sumitomo/
②ギブリーのご紹介/生成AI最新動向
当社執行役員の長目拓也からは、ギブリーの紹介と生成AIの最新動向についてお話ししました。
ギブリーは、「すべての人が物心豊かな社会を実現する」をビジョンとして掲げており、今年で創業16年目の会社です。生成AIが活気を帯びてきた昨年来、生成AIソリューションを中核に置き、各企業様に伴走する形でビジョンの実現を進めています。今回の主題である「Microsoft 365 Copilot」については、今年4月に開催された「Microsoft 365 Day 2024」より日本マイクロソフトの研修・トレーニングパートナー*²として紹介を受け、多くの企業にCopilot集合研修を提供しています。
生成AI業界は日進月歩で進化を遂げています。ただ高性能なだけではなく、「GPT-4 mini」のように、「安くて、早い」モデルが登場するなど、用途や価格での競争が生じています。
国内企業においては、すでに「約91%の企業が生成AI導入に着手している」という調査があります。使い方に濃淡はあれど、「ビジネスへの生成AI導入は必須」という前提で世の中が回り始めているといえます。
一方、生成AIはビデオ会議ツールやチャットツールのように、「目的が明確で、インストールすればすぐに効果が出る」というわけではありません。これまでは使わなくても仕事ができた、それが生成AIです。そのため、生成AIの利活用を進めていく上では、今抱えている業務課題のどこで生成AIを活かすことができるかを見抜く力、つまり、「生成AIの知識を持つこと」と「業務課題を理解していること」の両面が重要となっています。
当社は、上記の課題に対し、プラットフォームからコンサルティング・研修まで幅広いソリューションを提供しております。貴社に最適な生成AI環境の構築や、生成AI戦略策定など、お客様の多様なニーズにお応えいたします。ご要望がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
⋆²「Microsoft 365 Day 2024 ~ Copilot と始めるビジネス変革 ~」:https://msevents.microsoft.com/event?id=2679832457
③日本マイクロソフト プロダクト紹介
日本マイクロソフトからは、矢ヶ部大海氏をお招きして、「Microsoft 365 Copilot」の概要と活用促進のポイントをご紹介いただきました。
「Copilot for Microsoft 365」は、WordやExcel、OutlookやPowerPointなど、皆様が日々お使いのMicrosoft社のオフィス製品に組み込まれており、文章の自動作成やデータ分析、スライドの自動作成やメールの要約など、日常業務の効率化と自動化ができるプロダクトです。日本マイクロソフト社内でも、Copilotの活用推進に取り組んでおります。
全社員による活用推進には、「3つの勘所」が重要です。まずは、経営陣をはじめとした「組織のリーダーに使ってもらうこと」が重要です。社内への影響力が強い方が積極的にCopilotを利用していると、それを参考にする方が増えます。利用するきっかけづくりの第一歩として効果的です。次に、「使い方を広めること」です。「生成AIを使いたい」という気持ちがあれど、使い方を知らなければ活用には至りません。この対策として、社内事例の周知が有効です。日本マイクロソフト社内では「活用コンテスト」を開催しています。最後に、「情報交換のできるコミュニティを用意すること」です。日本マイクロソフトでは、Teamsのコミュニティを作り情報を日々共有しています。部門横断で話し合える場があると、プロンプトを真似たりして活用の輪が広がっていきます。
現在、MicrosoftはCopilotの新機能開発を進めております。その1つである「Team Copilot」は、Copilotが社員のように会議に参加し、議事録の自動作成やタスク・アクションの割り振り、ファシリテーションなどを請け負います。時にはミーティングの進行役、時にはチームの連携推進役、時にはタスク管理ツールと連携してプロジェクトマネジメントを担って、皆様の業務のさらなる効率化を実現します。
④様々な業界の生成AIプロジェクト推進者が交流するMeetUp
講演の後には、MeetUpが開催されました。会場に集まった各企業様が、自社の生成AI活用の事例や、実装する上での要件やその後の運用などについて意見交換をしました。
登壇者
伊庭 甫(いば はじめ)様
住友商事株式会社
IT企画推進部 インフラシステム第二チーム
ラインリーダー
2014年に慶應義塾大学大学院にてコンピュータサイエンスを修了後、住友商事株式会社に入社。IT企画推進部に配属され、業績管理システム、リスクマネジメントシステム、BIツールの導入など、主にアプリケーション系のシステム導入を担当。
2018年から2020年にかけて、シンガポールに駐在し、グローバルな視点でITプロジェクトに携わる。
2020年より現在に至るまで、住友商事グループの業務高度化とデジタル化に注力。社内のAI活用推進組織であるSC-Ai Hubの立ち上げや、各種アプリケーション導入のプロジェクトマネジメントを担当。また、Microsoft 365を含むコラボレーションシステムの導入・展開・運用にも携わり、社内のデジタルトランスフォーメーションを推進している。
矢ヶ部 大海(やかべ ひろうみ)様
日本マイクロソフト株式会社
パートナー事業本部 クラウドパートナー開発本部 シニアビジネスディベロップメントマネージャー
日本マイクロソフトで一貫してBtoBビジネスに携わり、営業、インサイドセールス、マーケティング、スタートアップとの事業開発などを経験。現在パートナー協業部門において、ISV・SaaS企業を対象に Microsoft Azure や Azure AI の技術を活用した新たな事業・サービス開発での協業に取り組む。
長目 拓也(ながめ たくや)
株式会社ギブリー
執行役員・オペレーションDX部門副管掌
東京理科大学大学院を修了後、ソフトバンク株式会社にて営業やマーケティングに従事の傍ら、様々なAI/RPA活用プロジェクトを推進、2018年にはAIプロジェクトで社長賞を受賞。その後、全社構造改革「DW4000プロジェクト」をリードし、業務効率化に貢献。2020年からはファーストリテイリング(UNIQLO)で世界20か国以上にあるカスタマーセンターの基盤づくり、EC/O2O関連のサービスを担当し、2022年からは世界本部立ち上げに伴い、アメリカのニューヨークで有明プロジェクトを推進。 2024年夏に株式会社ギブリーに執行役員として参画。現在はオペレーションDX部門副管掌としてChatGPT活用プラットフォーム「MANA|法人GAI」の統括及び、生成AI活用のトレーニングサービスの事業責任者を務める。
山川 雄志(やまかわ ゆうし)
株式会社ギブリー
取締役・オペレーションDX部門管掌
2006年中央大学在学中に起業し、広告・採用支援事業を展開。2009年株式会社ギブリー設立、取締役就任。創業以降の連続した事業創出を牽引し、規模拡大に伴う人材採用・組織編成を推進した。現在はオペレーションDX部門を統括、ChatGPT活用プラットフォーム「MANA|法人GAI」の開発・事業化ほか、企業の生成AI活用の第一線に立ち生成AI戦略支援を数多く手掛ける。
株式会社ギブリーについて
ギブリーは「すべての人が物心豊かな社会を実現する」をビジョンに掲げ、
HR Tech/Marketing DX/Operation DXの3事業を柱に、
「世界で必要とされる、本質価値を生むテクノロジー企業体」として、
“世界標準”のサービスを生み出し続け、日本の再生に寄与します。
社 名 :株式会社ギブリー
所在地 :東京都渋谷区南平台町15-13 帝都渋谷ビル8階
代表者 :井手 高志
設 立 :2009年4月28日
資本金 :10,000,000円
URL :https://givery.co.jp/